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兵庫県立美術館で開催されているレンピッカ展に行ってきました。
1920年代パリで活躍した女性画家です。

ワルシャワの良家の生まれで、ロシア貴族と結婚して優雅な生活をしていましたが、ロシア革命でパリへ亡命。
貴族の夫がしっかりしていないものだから 
趣味だった絵に磨きをかけて肖像画を描くことで自立していきました。
すごく美人でおしゃれで且つ才能もあるから、
パリ社交界の花形になったそうです。

独特のつるんとした質感の絵は一度見たら忘れられない感じです。
特に彼女の描くまなざしの鋭さはこのモデルさん何を考えているのかな?って思ってしまう。

自由奔放なパリの生活を謳歌していたけど、
ナチスの脅威でその後アメリカに亡命したそうです。
戦争の影響とかで作風は変わっていき、
宗教的や伝統的な素材の画風になったりと模索を続けます。

一時期忘れられていたのですが 晩年再評価され、
昔の絵をもう一度描き直したり、
82歳で亡くなる直前まで絵を描き続けています。
かのマドンナもレンピッカの絵のコレクターだそうです。

彼女の家やカフェとかの映像もいくつかあっておもしろい展覧会でした。
とてもおしゃれな家に住んでいたみたい。
自分の美も含めて美に対するこだわりはなかなかのものです。

7月25日まで兵庫県立美術館で開催されています。
麗子像で有名な岸田劉生の絵も同時開催されています。
残念ながら時間がなかったので見れませんでした。


一人の画家の回顧展では、自身の人生の変化、社会の変化などで画風が変わっていくのを見るのはとてもおもしろいです。
表現することはそのままその人の人生を表すということがよくわかります。