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昨日 東大寺本因坊の襖絵特別拝観に行きました。
小泉淳作氏は80歳を超えていらっしゃいます。
5年がかりで襖絵を40枚以上描かれたそうです。
世に認められたのは50歳を過ぎて墨絵を描き始めてからだそうです。
京都建仁時や、鎌倉のお寺など龍の絵が有名です。

でも東大寺の華厳宗は色彩豊かな宗派なので
あえて色を使った絵をお願いしたそうです。

最初の二つづきのお部屋には水連が描かれています。
座ってみたら、水連の池にいるような感じではないかしら。
とても写実的な画風で細かい所まできっちり描かれています。

隣の部屋は3方向桜です。
正面が奈良の又兵衛桜を参考にした枝垂れ桜。
これは圧巻!!
満月が描かれていて薄明かりに浮かぶ桜はとても幻想的。
又兵衛桜は大好きなので見惚れてしまいました。
左の襖には吉野山の山桜が数本。
右の襖には東大寺本因坊のお庭にある染井吉野。
どちらもそれぞれに良さのある桜です。
写真は本因坊の桜です。

3面の襖絵をバックにお庭には桜のライトアップという贅沢な趣向です。
桜だけでなくオレンジ色の筒状のライトも庭にたくさん置いてありました。

桜の部屋の隣には聖武天皇と光明皇后の絵が2枚掛かっていて、
左の襖は建立当時の東大寺。
塔も二つあって虹がかかっていてその上には天女が舞っています。
右の襖絵は鳳凰が飛んでいます。

襖絵があまりに素敵なのでお庭やお堂を見に行きながら、
合計3回も見に行き堪能しました。

襖絵制作に関するビデオがあったので見ました。
桜の絵を描くと売れるので小泉氏は今まで描いたことがなかったそうです。
今回初めて桜を描いたそうですが花弁一枚一枚描いていくその姿は職人って雰囲気がありました。
自分を無にして描くそうです。
そしてあえて自分の名前は絵に入れないとか。
かなりヘンコとういか個性的な方です。

それにしても平山郁夫さんや、小倉遊亀さんとか
日本画の方はかなり高齢になるまで描かれていますね。
不思議です。共通点はなんなのでしょう?

昼間はかなり混んでいたそうですが夜は人も少なくなってきて
ゆっくり楽しむことができました。
さすが奈良です。
京都だったら夜でもいっぱいでしょうから。