8月18日にコントラバス奏者奥田一夫さんの追悼演奏会がありました。
奥田さんは著名なコントラバス奏者で
日本センチュリー交響楽団のリーダー的な方でしたが
去年趣味のマウンテンバイクの事故で急死されました。
夫の1年上の先輩で、お亡くなりになる2日前にされた
とっても楽しいレクチャーコンサートでお目にかかったのが最後でした。
コントラバスの腕前はもちろん素晴らしいのですが
そのきさくで楽しいお人柄がとってもステキでした。
芸大時代のコントラバスの同級生始め、後輩、お弟子さん
お仲間とセンチュリーのみなさん、奥田さんの娘さんが集まって
素晴らしい追悼の演奏会となりました。
管弦楽によるバッハのアリアから始まり、
コントラバスの五重奏、四重奏、十重奏、
弦楽合奏、木管合奏、娘さんのチェロ独奏、ピアノ五重奏
そして最後が70人のコントラバス大合奏。
こんなに豪華な演奏はまず普通はありえないですね。
こんな演奏会を一番開きたかったのは奥田さんではないかしら。
コントラバスばっかりの曲なんてきいたことがなかったのですが
その迫力、メロディアスな演奏に堪能しました。
コントラバスはオーケストラでも
低音部を弾く縁の下の力持ちというイメージです。
でも この演奏会はコントラバスがメインに出てきて
その魅力を十二分に発揮して新しいコントラバスのイメージを
みなさんに与えました。
今回はみなさんの思いがいっぱいつまっていたので
ほんとに心に響く演奏会でした。
すばらしい演奏をきくと チャクラにエネルギーが入ってくることがあるのですが
今回も何回かそんなことがありました。
特に娘さん奥田ななこさんはバッハのチェロ無伴奏の
比較的明るい曲を選びましたということでしたが
ハートに悲しみがきゅっと入ってきました。
最後の70人の大合奏では舞台に入りきらない人たちが
客席で そして 舞台の真中に奥田さんが弾いていた
コントラバスの名器が置かれました。
曲は奥田さんがコンサートの最後に必ず弾いていたという
「動物の謝肉祭」の「象」。
すごい迫力でした。
指揮をされていた村上さんが最後の方で突然指揮をやめて
奥田さんのコントラバスを弾き出したというハプニングがありました。
演奏会場に奥田さんが来ているって感じがありましたが、
きっと 僕も一緒に弾きたいって
思わず村上さんの身体に乗っかったんじゃないかと思いますね。
「黎明」の葦原さんは「音楽」という章で
素晴らしい音楽会は必ずスピリットのサポートが入るって書かれていましたが、
きっとあの演奏会にもたくさんのスピリットが来ていたと思います。